PEOPLETHE FORUM 千駄ヶ谷の住人

THE FORUM 千駄ヶ谷ってどんなところ?使い心地は?
実際に施設を利用している多様な住人から
話を聞いてみました。

05 双木 麻琴 Room

日本を広める新しい留学

05 双木 麻琴 Room

日本を広める新しい留学

[プロフィール]
双木 麻琴
海外留学コーディネーター
Big Bridge International
HP:https://www.jt-network.com


「海外留学」という言葉を聞いたときにどんなイメージが浮かぶだろう。
 
海外の都市に住み、語学学校で英語を学ぶ。  
近年ではフィリピンのセブ島やオーストラリアのゴールドコーストなど、観光地へ気軽な気持ちで留学に行くこともできる。
 
もちろん、海外に住むという圧倒的な環境にいることで英語力を身につけて帰ってくることができるだろう。
 
Big Bridge Internationalの留学はこれで終わらない。日本という国を広める新しい留学とはどんなものなのだろうか。
 
自分自身、多くの海外留学経験をもち、東京オフィスを一人で支えるコーディネーター、双木 麻琴さんに話を伺った。


 

Big Bridge Internationalとは

海外留学を斡旋する会社と言えばその通りなのだが、斡旋している留学は海外に渡り、語学学校に入校する様な一般的なものだけがメインではなく、日本人であるということにフォーカスした留学。
 
ニュージーランドやオーストラリアには日本語の授業があり、そこへボランティア講師として日本語を教える先生になる。
海外で英語を教わるのではなく、海外で日本語を教えるという一歩先へ進んだ留学プログラムを扱っている。
とは言え、高い英語のスキルが絶対的に必要なわけではなく、ニュージーランドやオーストラリアは特に現地の学校の先生やスタッフ、生徒のサポートが手厚いため、初留学としてBBIのプログラムを活用する日本人も少なくない。
 
教えながら教わる。
「ボス曰く、このスタイルの留学は弊社が先駆け的存在とのことです」
 
日本人である社長をボスと呼び、日頃から英語の中で仕事をしている彼女は日本にいながら海外で働いているかの様に見える。



 

Big Bridge Internationalとの出会い

大学生のころ、初めてアメリカへ海外留学をした。学校のプログラムだったこともあり、日本から40名ほどで行き、特に不安も感じなかった。
 
向こうではよくあるホームステイ。滞在先の家では英語を話すことが必須だったものの、学校に行けば日本から一緒に来た友達たちもいたし、日本語を使うこともできた。
 
一ヶ月と言う短い期間だったが、とても楽しく、自分自身としては「一ヶ月も海外で生活できた」という達成感に包まれたし、実際に英語力も身についた。
 
何より収穫だったことは、「図太くなったこと」。
日本人は文法、語彙がピッタリあってはじめて英語が喋れるという感覚があって、パーフェクトじゃないと恥ずかしいという人が多いが、それをしていると延々話せなくて置いてかれてしまう。
向こうの語学学校の良い点は他国の人がいて、南米系の人はとにかく話せばなんとかなるという精神で生きている人がすごく多い印象だった。
先生にこの英語間違ってるんじゃない?と歯向かって行ったりする人もいた。この勢いだ!というのが植え付けられた。とにかく口から出さなきゃどうにもならないという図太さをもてた。
 
しかし当然ながら自分の想い全てを言葉にできたわけではない。
そういったもどかしさや未熟さを一緒に感じ、語学力アップのモチベーションに変わっていったことで、その後も学生時代に他にも留学を経験し、ある程度の自信を持って英語教師になることができた。
 
日本では高校生を相手に日本語を指導。それはそれでとても楽しく、やりがいもあったが、自分自身の英語力をもっと高めたいという気持ちも持っていた。
 
そんな中で出会ったのがBig Bridge International(以下、BBI)。双木さんはもともとここの顧客として留学を経験。訪れた国はニュージーランド、メジャーな街ではなく田舎で、日本人が全くいない場所だった。
 
ここで話されている英語は、ブリテッシュに現地の訛りが加わったもの。
これまでも留学経験を持ち、英語教師をして来た彼女だったが、それでも言葉の壁に苦労したという。
 
自分の話す英語が伝わらない、相手の言っている英語が理解できない。もちろん、助けてくれる日本人はそこにはいない。
 
オセアニア圏独特の表現があり、聞いたことない言葉も多いという。
渡航した当時は自分で全く違う言葉として理解し、相手の求めている対応ができないことも多かった。
 
また、国が違えば生活も違う。日本では当たり前のことも向こうでは全然違う。ニュージーランドの田舎という場所は彼女の常識を変えるに十分な環境だった。
 
一人で留学に行くのはこれがはじめてで、前は大学のプログラムで周囲に友人がいた。一からいろいろ積み上げていくのもはじめてで、それができたということが自分の自信につながった。
現地の子供たちはとても暖かく、思い遣りのある子たちだった。日本に帰る前にもらった寄せ書きも宝物。日本に遊びに来た時にわざわざ訪ねてくれる生徒もいる。
あそこまで人に感謝したことはあったかなというのを振り返る機会にもなり、毎日が濃かった。最終的にはポジティブな感想のほうが強いけれど、辛い面も含めて英語だけではない自分の成長を感じた。今までにない留学の経験の一つとなった。


 

一顧客から一従業員へ

本当は日本に帰って来たらもう一度英語教師をするつもりだった。
しかし、ニュージーランドで経験した日本語講師はこれまでになく濃厚で充実した時間だったこともあり、徐々にこの経験をより多くの人にしてもらいたいと思うようになっていった。
 
そんな想いもあり自分からBBIへの入社を志願した。ちょうど人員不足だったこともあり面接の機会を得て、そこから入社。
 
彼女の経験した”本当の英語環境”、BBIの提供するワンランク上の留学というものに、提供する側として携わりたい、そんな想いが彼女を動かした。
 
普通、全くの別業種に転職することは未知で不安なものだ。しかし彼女は教師という職業を一旦離れることに迷いはあまりなかったように見える。
 
わからないことは多かったが、とにかくここ東京オフィスで働き始めた。当初は先輩がいたが、今は彼女一人だ。
オーストラリアにある本社、東京と大阪にあるオフィス、コミュニケーション手段はスカイプ。
THE FORUM sendagayaのルームにはもう一つの空席があるが一人で働くことは寂しくはないのだろうか。
 
一人だからこそ、連絡を取らないとお互いに何をしているのかわからない。
だから毎日十分に連絡はとっています。一人で働いている感覚にならないのはそのおかげもあり、ここ、THE FORUM sendagayaという場所のおかげでもあるという。



 

THE FORUM sendagaya

THE FORUM sendagayaはシェアオフィスだ。  
ここにはクリエイティブを主とした様々な人たちが働きに来ていて、一人で会社を経営する人もいれば個人事業主もいる。それぞれが同じビルで違う仕事をしているが、時には互いに協力し合い一つの仕事を行ったり、各々が持ち合わせていない知識やスキルの交換が行われることもある。
 
彼女はクリエイターでもなければ個人事業主でもないが、その関係性は同じ様に広げられている。
 
以前、別のテナントに入る方がドイツ出張に行く前に英語の相談に来てくれたこともあった。雑誌に載せる英文のキャッチフレーズを相談されたこともあった。
私の前任者がいた頃からの繋がりはいまだに継いでいて、たくさんの人との交流を産むことができている。
 
もし、これがシェアオフィスではなくマンションの一室などでやっていたならば絶対に出会えなかった、様々な人たち。そんな人たちと繋がりをもってここで働けることは刺激になり、自分が一人じゃないとも思える。
 
朝、郵便物を取りに行くときにちょっとしたお話ができる。
誰とも話をしない日がない、ということは私にとって精神衛生上とても助かっていると笑顔で話してくれた。


 

想い

彼女はこれまでの留学経験を経て、一つ感じることがあるという。  
「日本人の愛国心の無さ」。こう書くと非常に高尚なことのように思えるが、そうではなく、日本人の日本に対する興味のなさというニュアンスに近い。
 
それは彼女も例外ではなかった。
海外で日本のことを聞かれても答えることができない。むしろ外国人に教わることすらあった。
全ての国がとは言わないまでも、多くの国では自国に対する愛はもっと深くあり、自国のことを誇っている。
 
それを痛感した留学体験、日本のことをもっと知る必要があると思ったし、伝える手段を持つべきだと思った。
幸い彼女は英語を話すことができるが、日本ではまだまだ言語の国際化ができているとは言い難い。
 
日本を知ること、日本を伝えること、その両方を同時に行うことができるBBIのプログラムはまさにそんな想いから生まれたのだろうか。
 
とにかく、その2点に情熱を持って取り組みたいという彼女はここに来るべくして来たのだろう。
 
2020年、THE FORUM sendagayaの真横にオリンピックがやって来る。
これまでにない数の外国人たちで街は溢れかえるだろう。
 
その彼らと関わりを持てる日本人がいったいどれだけいるのか。
 
BBIは、本当の意味での国際化の一旦を担っているのだと感じた。



 

あとがき

私はこれまでに10ヶ国程度の外国を訪れたことがある。
 
大した語学力がなかったため、おそらくその国々の楽しさの半分程度しか垣間見ることはできなかったのではないかと思っている。
 
言葉が通じる。ということは文化や人々と触れ合うことができるということ。
 
諸外国では英語を話せることは当たり前になりつつある中で、日本人の7割は英語が話せないという調査結果まである。
 
私もその中の一人だ。
 
海外へ出た時、外国人が日本に来た時、私は日本人として日本のことを伝えることができるのだろうか。
 
日本を訪れる諸外国人たちの中には日本人とのコミュニケーションに期待を抱き訪れる人も多いだろう。
 
その期待に応えられるよう、それぞれが日本に自信を持って対話ができる必要があるのだと感じた。
 
一歩踏み出す勇気、日本人気質の外にあるこの気持ちを持つことが一番大事なのかもしれない。


お問合わせ
page top